とんでもございません !!!

ま、これは間違いだということはおわかりかと思いますが……
なんと手持ちの辞書には“新しい言い方”として記載が。

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昭和49年1月1日第2版発行。
さすがに古すぎですが、なぜか捨てられないのであーる。



“申し訳ない”が、「申し訳」+「ない」なのか、
「申し訳ない」という一つの言葉なのか、そんな記事を昨日書きました。

「~ない」繋がりでいうと“とんでもない”がありますが、
こちらは「とんでも」+「ない」ではなく
「とんでもない」という形容詞でしかありません。

他にも「みっともない」「あっけない」なんかもそう。
独立した形容詞です。

形容詞「ない」の丁寧語は“ございません”“ありません”なので、
ついつい「とんでもありません」「とんでもございませんなーんて言っちゃうんでしょう。

でも「みっともございません」「あっけありません」と言わないのは?

これは単純に、
敬語にすることがほとんどない、ということでしょうね。

ちなみに“ほとんどない”は「ほとんど」+「ない」ので、
“ほとんどありません”“ほとんどございません”はOKです。

昭和49年には「新しい表現」だった“とんでもございません”ですが、
平成19年、文科省による「敬語の指針」では問題がない、としています。

使うか否か。

それは使う人に委ねるという結論に至っちゃいますが、
公式な場(ってどこだ?)では「とんでもないことです」を推奨いたしますわ。

ライターとしては。


ところで……
走ってもいないし、飛んでもいない

この謙譲語は、
走ってもございませんし、飛んでもございません……でいいんだよね。